【迎撃困難!?】北朝鮮が保有するハイテクミサイル一覧と解説
昨今、北朝鮮では軍事演習が活発化しており、軍事力は年々強化されています。核兵器や大量破壊兵器の保有についてはほぼ確実だと言われています。そんな北朝鮮が、もっとも力を入れている兵器の一つにミサイルが挙げられます。今回は北朝鮮が保有するミサイルをご紹介いたします。
北朝鮮の軍事力について
北朝鮮は近年では飛躍的に軍事力レベルが上がっており、1990年代ではスカッドミサイルという比較的開発が容易なミサイルを元に、独自で改良されたモデルのミサイルが主流でしたが、2010年以降ではさらに改良され、射程距離や命中精度が大幅に上がっています。また、弾道の上昇距離や複雑さから日本側からの迎撃をより困難にするミサイルの開発が進められています。日本や韓国、それ以外の国にとっても現在の北朝鮮はとてつもない脅威と呼べるでしょう。
2019年8月10日未明に発射されたミサイル
名前 | - |
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射程 | 2019年8月10日時点での飛距離は約400km |
特徴 | 日本側からの迎撃は困難 |
2019年8月10日未明に発射されたミサイルは、最大速度がマッハ6.1という速度で約48キロ上空まで打ち上げられ、400kmを飛行しました。
下降する際に弾道が変化する複雑な弾道を描いており、日本からの迎撃は困難であるといいます。現段階で最も脅威的なミサイルだと言えるでしょう。
この新型ミサイルでは固形燃料が使用されており、発車前に発見することが難しく、さらに弾道が複雑なため日本からの迎撃は困難なのではと言われています。
スカッドER
名前 | スカッドER (中距離弾道ミサイル) |
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射程 | 1,000km |
特徴 | 比較的簡素な作りなため各国が独自に改良したものが多く存在する |
スカッドミサイルは、旧ソ連が開発した地対地ミサイルのことで、構造が比較的簡素なため、模造品の製造が技術力の乏しい国でも可能なミサイルです。
発射時に水平に設置し、着弾地点等を入力してから発射するタイプのミサイルであり、準備から発射までの間に約1時間程度を要します。そのため発射時に敵に見つからないよう、車両で運搬することが一般的です。
ノドン
名前 | ノドン |
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射程 | 1,300km |
特徴 | スカッドを独自に大型化し、 日本全域を射程に収められる |
スカッドを北朝鮮独自に大型化し、燃料をより多く詰めることができるため、射程の延長に成功しました。ノドンの名称はアメリカがつけたもので、北朝鮮での名称は「火星7号」です。
テポドン1号
名前 | テポドン1号 |
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射程 | 1,500km以上 |
特徴 | 中距離弾道ミサイル |
二段階の弾道ミサイルとされ、1段目にノドン、2段目にスカッドが用いられており、射程は1,500km以上とされ、日本全域を余裕で射程に収めてしまいます。1998年に日本側へ向けて発射されており、1段目は日本海へ、2段目は太平洋に着弾しています。
テポドン2号
名前 | テポドン2号 |
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射程 | 6,000km以上 |
特徴 | 北朝鮮で開発された独自の ブースターが使用されている |
テポドン1号にさらに改良を加えたモデルで、1段目に独自開発したブースター2段目にはノドンを使用しており、射程が格段に拡大されており、約6,000kmが射程範囲だとされています。2006年に発射実験がされており、2009年、2014年にはテポドン2の改良型の発射実験が成功しています。
ムスダン
名前 | ムスダン |
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射程 | 3,000~4,000km |
特徴 | 中距離弾道ミサイル |
旧ソ連が開発した潜水艦発射型中距離弾道ミサイルを独自に改良したモデルであり、グアムのアメリカ軍基地を狙えるように開発されたと考えられています。しかし、発射試験中に確認されている能力では若干グアムには届かないようです。
トクサ
名前 | トクサ |
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射程 | 120km |
特徴 | 北朝鮮で固形燃料が採用された初めてのミサイル |
レーダー誘導式、もしくは画像照合式という方法を用いており命中精度が非常に大会のが特徴です。また、固形燃料式が採用されており、準備から発射までの時間が非常に短いとされています。射程の短さから、対艦弾道ミサイル(空母などの大型船を対象とする)なのではないかと考えられています。
北極星1号
名前 | 北極星1号 |
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射程 | 短距離 |
特徴 | 潜水艦発射弾道ミサイル |
潜水艦からの発射に成功はしていますが、射程が短く現段階では他国の脅威にはならないとされています。しかし、潜水艦の大きさやミサイル自体が大型化すれば、重大な脅威になり得るミサイルです。
北極星2号
名前 | 北極星2号 |
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射程 | 1,200km |
特徴 | 地上発射型、固形燃料式 |
北極星1号を地上発射型にし、さらに大型したものが北極星2号です。また、発射の方法がコールドランチ発射(ガス圧を用いて地下サイロから射出)され、空中でロケットエンジンに点火する形になり、射程が大幅に上がっています。日本全域が射程となっておりノドンに代わって日本攻撃用に配備されている可能性が高いと言われています。ノドンは燃料が液体であり、発射までに時間を要しますが、北極星2号は固形燃料が採用されており、準備から数分で発射を行うことができるため、迎撃が非常に難しいとされています。
この記事のライター
マイムマイム
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